~現実世界資産(Real World Asset, RWA)のトークン化について両社のリソースを結集~
香港証券取引所に上場するFosun International Limited(以下「Fosun」)の子会社であるFosun Entertainment Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:山田卓也、以下「FEJ」)は、株式会社HashPort(本社:東京都港区、代表取締役:吉田世博、以下「HashPort」)と共同で、両グループのリソースを結集して不動産や貴金属、芸術品、債券などの現実資産(Real World Assets、以下「RWA」)をトークン化(注1)するビジネスを発展させるため、ジョイントベンチャー「株式会社Fosun Real World Asset」(以下「Fosun RWA」)を設立したことをお知らせ致します。
(注1) ブロックチェーン技術を用いて売買可能なデジタル単位に変換すること
- ジョイントベンチャー設立の背景と目的
RWAをトークン化する市場(以下「RWA市場」)は、近年目覚ましい成長を遂げています。ボストン・コンサルティング・グループのレポート(注2)によると、RWA市場は2030年までに4兆ドル〜16兆ドル(560兆円〜2,240兆円、1ドル140円換算)に達すると予想されています。
(注2) CoinDesk JAPAN RWAトークン:より安全な選択肢になるか
https://www.coindeskjapan.com/187600/
この度、FosunとHashPortの両社が持つリソースをFosun RWAに結集し、グローバルに存在する様々なRWAを対象としてFosun RWAがブロックチェーン技術によりトークン化・販売することを通じて、効率性、透明性を担保しつつ、全く新しい取引の機会を提供してまいります。特に、Fosun RWAの設立当初はFosunが保有するホテルリゾート及び提携パートナーが保有するラグジュアリーホテルの宿泊権のトークン化に注力する方針ですが、将来的には左記以外の様々なRWAのトークン化にも展開していく予定です。
Fosun RWAでは、消費性のある将来サービス価値(将来においてホテルに宿泊する権利等)の流動性を高め、管理の透明性と取引コストを削減することに着目しています。RWAのトークン発行体(ホテル事業者等)にとっては、将来サービス価値の一部をトークン化・販売することを通じて、本来であれば都度サービスを販売する必要があった取引コストを削減すると同時に、まとまった資金の調達ができ、運営の安定化につながると考えています。一方で、RWAのトークン購入者(ホテル宿泊権の購入者等)にとっては、中長期間の利用権を購入することで既存のサービスで利用権を購入するよりも割安に購入できる可能性があることや購入した利用権を二次流通市場で分割して売却できることが大きなメリットであると考えています。
- FosunとHashPortの概要
Fosunは、1992年に創業されたイノベーション主導型のグローバルな家庭消費産業グループです。世界中の家族の生活をより幸せにすることをミッションとし、「Health・Happiness・Wealth」を軸としたハピネスエコシステムを構築、5大陸にまたがる約30の国と地域において10億人のファミリー顧客にサービスを提供しています。Fosunの2023年度の売上は4兆1,596億円、総資産は16兆9,659億円(2023年12月31日)です。
Health事業では医薬・健康サービス・消費の3つの分野に重点を置いており、260項目を超える新薬開発研究があり、保有する病院の総ベッド数は6,448床(2023年6月末現在)です。
Happiness事業ではブランド消費と旅行・文化に力を入れており、日本にも展開している代表的なブランドとしてホテルリゾートを運営するClub MedやファッションブランドのLANVIN、Sergio Rossi等があります。
Wealth事業の2大分野は保険と資産運用であり、ポルトガル最大の保険グループであるFidelidade等を保有しています。日本においては株式会社イデラキャピタルマネジメント(以下「イデラ」)が不動産のアセットマネジメントを行っており、三井物産アセットマネジメント・ホールディングス株式会社と共同でスポンサーを務める投資法人みらいと合わせてイデラの資産運用残高は4,729億円(2023年12月末現在)です。イデラの代表的な運用資産として、星野リゾート・トマムやキロロリゾート、EN RESORT Grandeco等のホテルリゾートの他、オフィス、住宅、物流施設の運用を行っています。
FEJは2020年に設立され、日本特有で世界的に価値が高く、FosunとシナジーのあるIPコンテンツに焦点を当てて事業を展開しています。
HashPortは、「まだ見ぬ価値を暮らしの中へ」をミッションにブロックチェーン領域におけるトータルソリューションを展開しています。ミッションの実現を目指し、HashPortでは2025年の大阪・関西万博や暗号資産交換業者をはじめとする金融機関へのWeb3ウォレットの提供、SBT(SoulBound Token) (注3)を活用したデジタルアイデンティティIDシステムの提供、Web3領域のコンサルティング・システム開発の各領域を軸とするWeb3ソリューション事業を行っております。2023年には、経済産業省が公表した「行政と連携実績のあるスタートアップ100選」にWeb3・ブロックチェーン企業としては唯一(注4)掲載されています。同社は、RWA領域における取り組みとして、2022年12月に東急不動産株式会社と、北海道倶知安町所在のスキー場「ニセコ東急 グラン・ヒラフ」にて、国内初(注5)の取組みであるアーリーエントリー権が付与されたNFTの販売を開始し、RWAのNFT販売に一早く取り組んでまいりました。また、2023年12月には、FEJ及びThe Court株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:柱本 哲也)と協業し、スイートルームの宿泊だけでなく、専任スタッフによるフルアテンドやトッププロスキーヤーとのレッスン等ラグジュアリーな体験を堪能できる「EN RESORT Grandeco Hotel」の宿泊券NFTを販売しました。
(注3)移転不可能なNFT。その特性を活かし、SBT のウォレットを保有する個人の経歴や行動履歴を表すトークンとして発行されます。様々な SBTが保管されることになるウォレットは、そのウォレットの持ち主の姿を示すものとなることから、ウォレットとそれに紐づくトークンは合わせて“ソウル”と呼ばれます。
(注4)自社調べ
経済産業省によるニュースリリース
https://www.meti.go.jp/press/2023/04/20230418003/20230418003.html
HashPort掲載箇所
https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/public_procurement/catalog8.pdf
(注5)2023年1月 株式会社HashPalette(以下「HashPalette」)によるインターネット調べ
HashPaletteが東急不動産と実施した国内初のスキーNFTについてのプレスリリースはこちら
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000056303.html
- ジョイントベンチャーの概要
会社名 | 株式会社Fosun Real World Asset | |
本店 | 東京都港区赤坂2丁目5番1号 | |
資本金 | 7,000万円 | |
設立日 | 2024年3月28日 | |
事業内容 | リアルワールドアセットのNFT化及びその販売 | |
出資比率 | FEJ | 85.1% |
HashPort | 14.9% | |
役員 | 代表取締役会長 | 山田 卓也 |
代表取締役社長 | 白川 和寛 | |
取締役 | 辻 和幸 |
- Fosun Entertainment Japan株式会社
所在地:東京都港区赤坂2丁目5番1号
代表者:代表取締役 山田 卓也
設立: 2020年6月3日
事業概要:トークン組成やNFTの販売等を行うWeb3事業等
- 株式会社HashPort
所在地:東京都港区芝浦1−1−1 浜松町ビルディング12階
代表者:代表取締役 吉田 世博
設立:2018年7月13日
事業概要:Web3におけるブロックチェーン・NFTを活用したトークンビジネス等に関するサービス提供等
- 本プレスリリースに関するお問い合わせ
Fosun Entertainment Japan株式会社 大見亮介
以 上